Tell me !!〜課長と始める恋する時間

リビングに向かい合わせに座る課長とマサル。


二人にそれぞれ珈琲カップを置き、私はそのままテーブル脇に座る。


正座して。


「ご挨拶が遅れました。桃原さんと同じ会社に勤めております三鬼と言います。先日、食事に招いて頂いた時はお留守のようだったので今日、ちゃんとお会いできて良かったです。」


「先日は友人と出掛けてましたので。それで、姉とはどういうご関係で?」


「マサル、失礼でしょ。私の上司なのよ。それに昨夜はいろいろと訳があって…」


「「色々と?」」


課長とマサルの声が被る。


ああ、もう、色々とは駄目なんでしょ、課長は。


マサルはマサルで色々の具体的内容を説明しろと言うんでしょ?


あー、もう、面倒臭いっ。


説明すりゃあ、良いんでしょ?


するわよ、してやるわよっ。











「ーーーーーーそれで、課長に送って貰ったところ、空き巣犯がいて、課長が捕まえてくれたの。警察の処理とか全部課長がしてくれて、私を一人にするのも心配だからと泊まってくださったの。お父さんもお母さんも了解済っ。いい?わかった?寧ろ、あんたからもちゃんとお礼を言いなさいよ。」


私の説明を聞いても未だ不貞腐れ顔のマサル。


一体、何が気に入らないのよ。


「ふうん。それはどうも。」


「ちょっと!なによ、その態度は。課長に失礼じゃないの。お姉ちゃん、許さないからね。」


「なんだよ、こんな時だけ姉貴ヅラすんなよ。肝心な説明してないだろ?じゃあなんで、この人は風呂上がりなんだよ。じゃあなんで姉ちゃんの首元にキスマークなんか付いてるんだよ。」


「えっ、あっ。」


しまった。


珈琲入れたりする時に髪が邪魔になって一つにまとめたんだった。