Tell me !!〜課長と始める恋する時間

「キリがないですね。」


そう言うと漸く課長は起き上がり私を起こしてくれた。


「なんか、お腹空きましたね。食べますか？」


恥ずかしさを誤魔化すように聞いてみると


「作れるの？」


失礼な答えが返ってきた。


「つ、作ろうと思えば作れます。取り敢えず、珈琲いれますね。」


「ﾌﾌｯ…じゃあ、お願いします。」


いつだって無表情の課長の見慣れない笑顔に戸惑って顔をまともに見れない。


それにさっきまでの事を思い出すと…駄目だ。


こんなことくらいでこんなにもテンパってたらいざって時には……


うひゃっ、顔から火が吹きそうだ。


とは言え、リビングに座る課長を見ているとまるで新婚家庭の様ではないか。


愛する旦那様のために珈琲を入れ(ボタン一つ押すだけ)、そして朝ご飯の支度(パンをトースターに入れるだけ)を始める私。


なんて幸せな光景なの。


するとそれまでリビングの端に置いてある寝床で大人しくし寝ていたポロンが課長にのそのそと近付きそして、


シャー


課長の足元に粗相を………


課長、お願いです。今こそ優しい顔で微笑んでやってはくれませぬか。


そのアイスビームでうちの犬、凍らすのやめてください…。