「きゃーっ!桃果さまーっ!」 「桃果さんだ!今日もまぶしいっ!」 私が歩くと今日も悲鳴が上がる。 私が歩くと今日も道ができる。 私、有栖川桃果(ありすがわ ももか)。 高校一年生。 先日16歳になりました。 私が通う白薔薇学園(しろばらがくえん)高等部は、国内有数のお金持ち学校。 各界のトップや官僚の子息や令嬢が通うような超名門校だ。 その学園の中でもひときわ目立つ、一目置かれる存在。 みんなの憧れの的、それが私だった。