「杏璃さん」

亜実が杏璃のそばにしゃがみ込んで言う。

「もうとっくに穂乃果さんは許してますよ」

「え……?」

「だって、穂乃果さんは必死であなたと仲直りしたい、って私たちに相談してくれたのですから」

「そう……なの?」

信じられないかのように目を見開いて杏璃が穂乃果を見た。

「そうだよな、穂乃果」


涼の声に穂乃果は、くしゃくしゃになった顔で首を縦にふる。