お助け倶楽部の事件簿

「火事なの! 燃えてるの!」

必死で逃げようとする杏璃に、亜実が言う。

「ご安心ください。今のは、避難訓練ですわ」

「……は?」

眉をひそめて周りを見渡す杏璃。

「この煙も? ほら、あそこに逃げてる人も。消防車だって来てるじゃん!」

「あれは私がたのんだエキストラです」


にっこり優雅にほほえむ亜実。


あっという間にこれだけの準備ができるんだから、相当なお金持ちなのは疑いようがない。