「え……。私、ウソはついてません」

「香那枝」

自分が呼ばれたと知るまで、数秒かかった。

昨日、涼が言ってた『なにかおかしい』の言葉を思い出していたから。

返事しようとした時には、涼が次の言葉を言っていた。

「あのカードで占ってみたんだよな?」

「……うん」

昨日の帰りに言われて、家で穂乃果のことを占ったのだ。

「なんて?」

結果のことを聞いているのだろう。


私はみんなの視線を感じながら頭にカードの示した内容を浮かべる。