「クラスのみんなはそのこと知っているのかしら?」

優しく穂乃果の膝に手を置く亜実。

穂乃果は何度も首を振ると、

「わからないようにいじめてたから」

と、つぶやくように口にした。


隣の涼が、ポンと膝を打って立ち上がる。

「とにかくその杏璃って子を、学校に来させればいいんだろ? その依頼たしかに承りました!」

と、威勢よく声をあげた。


ぽかーんとする私を涼は見おろす。

「てことで、明日の昼休み1年5組の教室に来て」