「すみません。『お助け倶楽部』は、ここですか?」

振り返ると、いぶかしげな表情の女の子が立っていた。

「えっと、たぶんそう」

そう答える私に、女の子はすがるように近づく。

「お願いします、助けてください。力を貸してください」


うしろに立つ涼の、

「香那枝の初仕事ゲット」

と、はしゃぐ声が遠くで聞こえるようだった。