「なにこれ……?」


玄関の門扉の前に置かれたコンビニのビニール袋。


持ち上げて中を覗き込むと、ペットボトルとあたしの大好きなお菓子が入れられていた。


まさか……湊がうちにきたの……?


ポケットの中のスマホを確認すると、湊太から着信とメッセージが届いていた。


【何回か電話したけど出ないから、玄関に置いておくな。早く良くなれよ!】



「湊太のバカ。風邪ひいてる人にお菓子なんて買う……?」


湊太らしいなと笑いながらも、その優しさが今のあたしには痛かった。


湊太を傷付けてしまった。


その事実にあたしは押しつぶされそうだった。