「今井く…きゃっ!!」 「今井くん」と呼ぼうとしたら、いきなり腕を引っ張られて目の前が真っ暗になった。 ほのかに香る居心地のいい香り。 これは、前にも嗅いだことがある。 修学旅行の時……。 今井くんの胸の中。 「……〜〜っ!!……い、今井くん!」 私は、今井くんの胸の中で今井くんの背中に腕を回して必死に背中を叩きながら名前を呼んだ。 「スー……スー……」 それでも今井くんは起きることがなくて。