俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?

「いーの、ヘーキだよ。美夜の顔見たら、元気出てきた。家にいてもつまんないし…今日は学校でおとなしくしてるよ」





へへっと笑う心愛が、愛おしい。





「も~、そんなこと言って。熱上がったらどうする?」




「まーね。そうそう、黒王子がねー…」




心愛がなにか言いかけたとき、入口にヤツが現れた。








「俺がどうかしたかー」





名前だけを聞きつけて、ジロリとこっちをにらんでくる。





「あっ、黒王子様~。おはようございます」





すかさず、心愛が矢野にぺこりとお辞儀をする。




熱でボケちゃった?




本人に、黒王子とか言ってるし!




黒髪=黒王子なんて、矢野にはきっと通用しないはず。




腹黒王子って思うに決まってるよ。




案の定、矢野が眉を寄せた。