「ダチじゃないし」



あたしの言葉に、矢野は笑っただけだった。



その裏に、どんな真意があるのかなんてあたしにはわからない。









「明日…学校来いよな」



そう言葉をかけ、去っていく。



まさかあたしが、失恋のショックで登校拒否でもすると思った?



矢野がいなくなったあと…



不意に寂しさに襲われる。



あんな失礼なヤツでも、いてくれて救われたことに気付かされる。