「ずっと、探してたんだって…まさかこんな近くに住んでたなんてな」



探してた?



あたしを!?



「しかも、なんの真似だよ。アリスの格好なんかして。すげぇ、似合ってる」



ん…。



あたしを見る、矢野の目つきが…



違う。






ああっ、そうか!




あたし、今…



アリスの格好をしていて。



金髪のウイッグをつけてるから、矢野の目には白鳥美夜じゃなく…




あの日助けた、名も知らない女に映ってるんだ。









「あ…あっ…あの…」



「俺、やっぱ騙されてもいーから。お前と一緒にいたい」



ええええっ!?



いきなりギューッと抱きしめられ、



あたし同様、その場にいた美琴の友達まで顔を赤くしていた。