「勝手なことしないで」




席で他の男子と談話している寿くんのもとへと駆け寄る。




「あ~、美夜ちゃん。おかえり~」




爽やかな笑顔で、あたしを迎え入れるけど。




「笑ってる場合じゃない!どうしてみんなに言っちゃうの?付き合うとか、別に…」




「怒んなよー。だって、いづれわかることだし。早い方が、傷の治りも早い」




…は、傷の治り?










そこで、心愛があたしの背中を突っついた。




「白王子が美夜と付き合うって知って、泣いてる子がクラスにいた」




そういうことか。




「わざわざ言わなくてもいーことって、あるよね?無駄に傷口広げる必要ある?」




相手があたしだってことに、きっと余計腹もたつだろう。