「お前、後輩脅してたの?」




真顔で聞いてくる矢野に、蹴りを入れてやりたい気分。




「なんで、あたしが。いーじゃん、お似合い。大切にしてあげてね、あたしのかわいい後輩を」










アホらしー。




あたしも、女子校での王子様ごっこに浮かれていたのかもしれない。




みんなに慕われ、ちやほやされて。




それは、男がいない世界だからこそ。




そうだよね、所詮は偶像。




なんか、勘違いしてた。




やっと目が覚めたかも。




今朝から最悪なイメージしかない、この矢野と付き合うってのはいただけないけど、




本人がいいいなら、それでいいでしょ。