俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?

告げるかどうか迷っていると、矢野があたしの肩をポンと叩く。




「もし、なんか辛いことあったら…いつでも電話して来いよ」




「…っ、あんたなんかに…頼ることないから。さよなら」




矢野の腕を振り払うようにして、玄関を飛び出した。










今のは、あたしを引きとめるための言葉じゃない。




きっと…




ずっと、辛い思いを抱えてきたから、自然に出た言葉なんだと思う。




性格悪いなら、性根まで腐ってればいいのに。




なんなのアイツ…




ホントはいいヤツとか…冗談じゃない。




あたしをがっかりさせないで…。




とてもじゃないけど、美琴のことがウソだなんて、




言えなかった。