夜になり、ケータイを手にする。



あたしは思い切って、矢野に電話をかけた。



トゥルルルルル。



何度かコール音を鳴らしたあと、



電話をきった。



やっぱり出ないな…。



出会った場所まで、行ってみる?



そうだね…



行かないよりは、いいかも。




もうお風呂に入ったんだけど、出かける支度をしていると、



美琴に見つかってしまった。








「お姉ちゃん、どこに行くの!?」



「あー…ちょっと、買い物に」



「だったら、あたしも行くよ」



「ううん、いいの。美琴は家にいなさい」



もう、20時過ぎてるしね。