「──何で凛音がそこに居ると知ってる」
暫くの間何かを考えていた十夜が、おもむろにそう問い掛けた。
すると男は一瞬間を置き、
『余計な詮索はするな。これ以上詮索するようなら居場所は教えない』
張り詰めた声でそう言い放った。
その言葉に顔を見合わせる俺達。
“どうする?”
そう目で会話し合う。
その問掛けに全員が首を縦に振った。
「そこへ行く。居場所を教えろ」
『……フッ。──場所はF市、杉山通りにある高宮公園。そこに東條 凛音が居る』
さっきとは打って変わって陽気な声色で喋る男。
電話越しでもこの会話を楽しんでいるのが分かる。
その口調に内心イラッとしながらスマホに冷たい視線を向けた。
「──公園に何時だ」
眉間に皺を寄せ、俺と同じ様にスマホへ冷たい視線を送る十夜。
“何故公園なのか”
その疑問はさっきとの会話の繰り返しになると思って避けたのだろう。
『時間は……今からだ』
「……今から?」
いくらなんでも急すぎるだろ。
十夜達も同じ事を思っているのか、スマホを不審な目で見ていた。
何故?という質問はしない。
男がそう言ってるんだ。
それに従わなければならない。
そこに凛音が居ると信じて。


