Ri.Night Ⅲ


今日、十夜と両想いだという事が分かったけど、十夜の『獅鷹と和解』という言葉が無ければあたしはまた十夜から離れていたと思う。


謝ったぐらいじゃ両チームの溝は埋まらない。

それは十分過ぎる程分かっていた。


あの優しい貴兄があれだけ拒絶してるんだ。

余程の理由があるに違いない。


それでも、あたしは出来れば獅鷹と鳳皇には和解して欲しいと思っている。



例えあたしが鳳皇との関係を完全に断ち切ったとしても、これから先、両チームが絶対に抗争をしないという確証はない。


両チームに深い溝がある以上、例え小さな火種でもそれが大きな抗争へと発展する可能性がある。それが嫌だった。


あたしは皆に喧嘩をして欲しくない。

怪我をして欲しくない。


ただそれだけ。


だけど、そうは思っていても、非力なあたしではどうする事も出来ないのが現状で。


だから、せめてあたし関連の火種だけは完全に消そうと思った。



これまで幾度となく消してきた鳳皇との火種。


ツラかった。哀しかった。


あたしにはそれしか……消すことしか出来なかった。


だけど、いくら消してもそこから先の解決策が見出だせなくて。


ただ、抗争が起きませんようにと切に願うだけ。



そんな時だった。

暗闇に一筋の光が射し込んできたのは。


それは今日、十夜が獅鷹に和解をしたいと申し出てくれたこと。


どちらか片方が折れれば、もしかしたら和解する事が出来るかもしれない。


あたしは十夜を信じたい。


和解したいと言ってくれた十夜を信じたい。


それに賛同してくれた皆も信じたい。


十夜なら、皆なら、きっと獅鷹との溝を埋めてくれるはず。


ううん。


きっと埋めてくれる。