Ri.Night Ⅲ



「──でも、」


触れた瞬間、再び目が開けられ、十夜の漆黒の瞳に見つめられる。



「これは俺が勝手に決意して言ってるだけで、俺の元へ絶対来いと強制している訳じゃない」


「………」


その言葉と共に十夜の右手があたしの頭を優しく撫でる。


「まぁ、無理だと言われても諦めるつもりはないけどな」


そう言うと、口元にゆるりと弧を描きながら少しずつ近付いてきた。


「……ちょ」


今までの十夜からは想像も出来ないような大胆発言のオンパレード。


それに戸惑い過ぎて何の反応もする事が出来ないあたしは、伸ばされた手に簡単に捕まってしまい、全て支配されてしまった。



「逃げるなら好きなだけ逃げろよ」


「………っ」


容赦なく浴びせられるその大胆発言に胸がキュンと音を立てる。



「何処までも追い掛けてやる」


そう言った十夜は掴んだ手をグイッと引き寄せ、



「………んっ」



お前が観念するまでな、と余裕綽々な笑みを浮かべて更に距離を縮めた。


「……と……」


啄むようなキスに段々と羞恥心が煽られいき、身体が自然と後退する。


トンッと冷たい壁に背中が受け止められた瞬間、タイミングを合わせたかの様にキスが深くなった。