「……遊大も何かあったら言って」
「あぁ」
柔らかく微笑んで、あたしに右手の小指を向けてくる遊大にあたしも同じ様に小指を向ける。
「……お互いに」
「助け合おう……」
そっと絡まる誓いの印。
あたし達幼馴染みは皆この約束で誓い合ってきた。
それは、これからもきっと変わらない。
……遊大、ありがとう。
「貴兄!!俺は嫌だからな!アイツのせいで凛音は……!!」
「優音、聞き分けろ」
「………っ、」
「──完全に、断ち切る」
あたしと遊大が誓い合っている頃、
貴兄と優音がリビングでそんな会話をしているなんてあたしは全然知らなかった。