嘘だ……。
──ドサッ。
胸元にあった両手がダランと力無く落ち、持っていた商品が地面へと落下する。
それが地面に叩き付けられた瞬間、見つめ合っていた二人が同時にあたしの方へと振り向いた。
「……っ、凛音!?」
あたしを捉えた途端、遥香さんの髪の毛から手を離した十夜。
それを見て改めて確信した。
あたしはやっぱり身代わりだったんだと。
“なんで?どうして?”
その言葉ばかりがグルグルと頭の中を駆け巡って。
今のこの状況をどうすればいいのか分からなかった。
当たり前だ。
こんな事、急に理解しろなんて無理な話で。
そんな簡単に理解する事なんて出来ない。
だって、さっきまでアオイさんだと思っていた人は、
遊大の想い人、“遥香さん”だったのだから。


