Ri.Night Ⅲ



………っ、な、に?

何でこんな……。


絡み合った状態で止まる十夜の指先。

普通じゃないその繋ぎ方に胸の高鳴りよりも戸惑いの方が大きい。



十夜は、何がしたいの?


分からない。分からないよ。

全然分からない。



手を振りほどこうにも身体が石の様に固まっていて。

言葉を発しようにも口が開いてくれない。



もう、完全にお手上げ状態だった。


対処しようにも十夜が無言を貫くから対処の仕様がなくて。


ホントにもう、頭の中がグチャグチャでどうしたらいいのか分からない。


せめて何か一言喋ってくれたらこの状態から抜け出せるのに。


だけど、そこはやっぱり十夜だった。


「………っ」


突然絡みついていた指がするりと解かれたかと思うと、代わりに大きな手があたしの手を包み込んで。


言葉ではなく仕種で示す十夜に、胸の高鳴りが最高潮に達する。



「お、送ってくれてありがと!帰るね!」


十夜の温もりに頭が真っ白になったあたしは、気付けば握り締められたばかりの手を振り払っていた。


思考とは反対に機敏に動き出す身体。


振り払ったと同時に足が勝手に走り出す。


けど、それは十夜の手によって簡単に遮られてしまった。