……此処?
十夜がバイクを停めたのは獅鷹から一番近いコンビニだった。
そこに停まったものの、十夜は一向に降ろしてくれようとせず。
「ちょっと待ってろ」
そう言って、何故かそのままの状態で置いて行かれた。
十夜はコンビニに入っていき、何やら物色している。
ものの2、3分で買い物を済ませた十夜はコンビニから出てくると、今買ったばかりの袋をあたしに差し出してきた。
それを訳が分からないまま受け取り、袋の中へと視線を落とす。
そこには、梅味ファ〇タに抹茶チョコレートつぶ餡入り、 新発売わさびカラ〇ーチョ、その他沢山のお菓子が入っていた。
どれもこれもあたしの好きな物ばかり。
「これ……」
「何も言わずに出て来たんだろ。それで誤魔化せ」
「……っ、あり、がとう……」
十夜の何気ない優しさに胸が痛いぐらい締め付けられた。
……どうして。どうしてこの人はこんなにも優しいんだろう。
あたしが何も言わずに出て来た事を悟り、そのフォローまでしてくれるなんて。
口数は少ないけど、その分十夜は他人の事をよく見てる。
何も言わなくても気付いてくれる。
そこも惹かれた理由の一つだと思う。
今のあたしにはその優しさが苦しかったけど、それでも嬉しかった。
変わらずに接してくれる事が凄く嬉しかった。


