「凛音、俺はまだ諦めてねぇからな」
「……っ」
煌の言葉が、
皆の言葉があたしの心を揺るがせる。
「行け」
煌にトンッと肩を押されて、何も言えないまま十夜に手を引かれて歩き出した。
背中に感じる四人の視線。
それが温かく感じるのは、きっとさっきの言葉のせいだろう。
皆……。
もう何度目か分からないお別れに、胸がギュッと締め付けられた。
「バイク、何処にある?」
無言の中歩いていると、不意に声を掛けられて。その声にピクンと肩が跳び跳ねる。
前はどれだけ聞いてても大丈夫だったのに、今はほんの小さな声でも過敏に反応する。心がついていってない証拠だ。
「駅裏……」
目前に映る十夜の背中にそう返事をし、その後ろ姿を食い入る様に見つめる。
「こっちで合ってるのか?」
「……うん」
口から出る声は前のあたしからは考えられないぐらい弱々しい声で。
だけど、今のあたしにはこれが精一杯だった。
一言返すだけでも相当な勇気がいる。
十夜に対してだけは平常心を保てない。
みんな以上に保てない。
それはきっと、特別な感情があるから………。


