Ri.Night Ⅲ



『ねぇ、慎』


「ん?」


声を掛けた瞬間、慎の身体がビクッと震えたのをあたしは見逃さなかった。


けれど敢えてそこには触れず、身体を反転させて慎の方へと向き直る。



『俺に何か隠してる?』


「えっ!?」


分かりやすいぐらい動揺する慎に確信した。


やっぱり何か隠してるのだと。



『何?何を隠してんの?』


一歩、慎へと詰め寄って、下から探りを入れる。


「な、何もねぇよ!」


『嘘だ。慎は嘘が下手くそなんだよ?俺並みに』


更にズイッと詰め寄って、言えと言わんばかりに睨みを利かせる。


そんなあたしに圧された慎は一歩二歩と後ろに下がっていき、それを逃がすまいとあたしも詰め寄っていく。


『慎、言って?』


菩薩の如くニッコリと微笑むと、ヴッと言葉を詰まらせた慎。


さぁ、早く言え。

言わないと……。



『どうなるか、分かってるよな?』


笑顔を貼り付けたままポキポキと指を鳴らす。


慎も流石にこれにはやられたのか、金魚みたいに口をパクパクさせながら頭を数回、縦に振った。


ったく、どうせ言わなきゃいけないんだからさっさと言ってよね。


なんて、この時は思っていたけど。


聞いた後、無理矢理聞き出した事を後悔した。