Ri.Night Ⅲ



同時刻、鳳皇リビングにて。



-煌 side-



「……クソッ、出ねぇ!」


「アイツ、忘れてんのか?」


無機質なコール音が鳴り響く携帯を荒々しく閉じて、持て余しているイライラをぶつけるように携帯をソファーの上へと投げつけた。


「はぁ……。あれだけ言っといたのに……」


口から出るのは重い溜め息ばかり。


頭を抱えながら、携帯を投げつけた二人掛けソファーに腰掛ける。



「陽、まだ怒ってんのかよ?」


「……さぁな」


彼方には曖昧にそう返事をしたが、心の中では怒ってるだろうなと即答していた。




──“あの日”。


凛音が再び去って行った“あの日”から、早くも一週間近く経っていた。


時間が経つのは早くて。

陽と凛音が居ないだけであっという間に時間が過ぎていく。



今傍に居ないのが不思議で。


そして、何か物足りない。


部屋が静か過ぎて落ち着かなくて。


……寂しい。






“あの日”から、陽は此処に来ていない。

電話をしても出ない。


今日、幹部内の話し合いをするからとメールで送っておいたけど、それにも返事がない。


きっと、まだ怒っているのだろう。


“あの日”、俺達が凛音を引き止めなかった事を。