「凛音!起きろ!」

「んぅ~……」

「んーじゃねぇよ!ホラ!起きろって!!」





んー、もううるさい~。


っていうか……頭?

いや、オデコが痛い……。




ぼんやりとした意識の中で聞こえるのは、ペシペシという音と誰かの怒声。

そして、さっきからずっと感じているオデコの痛み。




「凛音!お前が早く起きれるって言うから対戦したんだぞ!」


……痛い。


「早く起きろって!!」


………痛い。


「貴兄に怒られんぞ!!」


………痛い。


っていうか連打しすぎでしょ!

ここまで叩かれたら意識もハッキリしてくるっつーの!



流石に叩かれすぎてオデコの感覚がな無くなってきたあたしは、睡魔と格闘しながら脳ミソを無理矢理覚醒させた。

けど、どうやら起きるのが遅すぎたらしく。



「はーやーく起きろって言ってんだろーが!このクソボケ!!」



上布団を剥ぎ取った優音が勢いよくベッドに飛び乗ってきて、思いっきりあたしを締め上げた。



「ギャーー!!ギブギブギブ!!」



目覚めて直ぐに襲ってきた激しい痛みに、これでもかっていうぐらいベッドを連打する。



「なんだよ。起きるの早ぇーな」



早ぇーな、じゃないし!!

っていうか、優音が起こしたんでしょーが!