…そういうことだったんだ…。
愛菜ちゃんたちは…黒田くんの妹さんを、いじめてたんだね。
それでその子は…。
だからみんなは、黒田くんを見てあんな怖い顔をしてたんだ。
自分たちの隠していた罪を露見させたくなかったから。
あぁ、どうか。
優しい悠人さんたちが、今の声を聞きつけて助けに来ませんように。
ねぇ陽くん。
陽くんはあの3人を信用できないって言ったけど、陽くんよりはよっぽど信頼できるよ。
いじめなんてしていた人たちのせいで、あの人たちを危ない目に遭わせたくない。
最低だ。
みんなみんな、最低だよ!!!
本当は、そうやって声を荒げたいくらい怒りが湧いていたけど。
今はそんなことをしている場合じゃないし…それに、私が怒ったって黒田くんには何の足しにもならないだろうから、ギュッと拳を握ってどうにか堪えた。
私に頼みごとをしたときの黒田くんは冗談を交えていたり、ヘラっと笑っていたりで全然辛そうには見えなかったけれど。
きっと、その下に全てを隠してでもやり遂げたい何かを抱えているんだろう。
だから、元の学校に戻って私たちをここに呼んだ。
それで、なんで私なのかっていう理由はわからないけど、私に接触して頼みごとをしてきた。
今、私が信じるべきなのは、私が協力するべきなのは、黒田くんの方だ。



