「………した…」
結菜ちゃんがボソリと呟いた声はあまりにも震えていて、無意識に前のめりになる。
そうしたら、結菜ちゃんがパッと顔をあげて。
瞳孔の開き切った目と、目があった。
「黒田の妹を…殺した」
「………え?」
理解が、できなくて。
真っ白になった頭に、ボソボソと結菜ちゃんの声が聞こえてくる。
「愛菜は私たちのせいじゃないって気にすることないってでも絶対私たちのせいだし陽も口裏合わせてるしなんで???陽は脅されてないじゃん陽は何も知らないのになんで何も言わないの警察だって学校側だってもっと問い詰めて愛菜が折れるまでやれば良かったのになんで簡単に騙されちゃうのなんでみんな笑ってるのなんでなんでなんでなんでなんで」
頭を抑えながらブツブツと呟き続ける結菜ちゃんはまるで幽霊のように見えて、ゾッとする。
乱れた髪がさっき見た〈あの子〉の姿と重なって、ついポケットに手を突っ込んで石に目を向けてしまうけど。
…信じたくない思いを簡単に裏切って、そこにはただ普通の石が入っているだけだった。
ガリガリと痛そうなくらいに頭を掻く結菜ちゃんの手を止めることもできず、その場に立ち尽くす。



