わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜




あ、そうだ…!


耳を頼りに追ってくるっていうなら、耳を一時的にでも麻痺させれば逃げられるんじゃない?



例えば…シンバルとか。


確か、それなら音楽準備室にあったはずだ。



人の耳が大きい音でキーンってなるように、〈あの子〉の耳もなったりしないかな。




ずっと足音で追いかけられてたら、どれだけ体力があったって一生追いかけっこになっちゃってジリ貧だ。



だからって足音が聞こえなくなる距離まで引き離すのは、足が速くないとできない。



ほんの少しの間でも足音をかき消せれば、見失わせることだってできるはずだ。



よし。そうと決まったら、次もし追いかけられることがあったら音楽室に行ってみよう。


何もしないで捕まるくらいなら、足掻いてやる。



それに、シンバルの音ならこの静かな学校ではかなり響くだろうし、〈あの子〉が音楽室付近にいることくらいは伝わるだろう。








考えながら、眉をひそめる。



………あれ?


私、なんで………。




急に、ズキッと頭が痛んだ。


…疲れてるのかな。



ずっと緊張状態にいるからか、思ったよりずっと私の身体はヘトヘトになっているらしい。