人影を見失わないように、走って光があった場所を目指す。
すると、とある教室の前に立っている人影が見えた。
あの背の高さ…知ってる。
ちらりとポケットの中の石を確認するけれど、光っていない。
どう見ても結菜ちゃんがいう『小さな女の子』には見えなかったこともあって、隠れることもしないで普通に歩いて近付く。
向こうも私に気付いたみたいで一瞬身構えたものの、すぐに〈あの子〉じゃないとわかったようでフッと力を抜いたのが見えた。
「悠人さん!」
「あぁ、お前。どこ行ってたんだよ、急にいなくなりやがって…芽衣が心配してたぞ」
「あはは…すみません。はぐれちゃったみたいで…」
相変わらずの悪い目付きでこちらを見てくる悠人さんには、もう怖いという気持ちが湧いて出てくることはなかった。
むしろ、すごく安心した。
さっき朱里さんの懐中電灯が見えて、今芽衣さんの名前が出たということは、3人ははぐれずに今まで来たんだろう。
頼れる人が3人いるだけで心が気持ち軽くなる。
「お2人は?この教室の中ですか?」
「ああ。俺は見張りだ。
お前が言ったんだろ、俺らの教室に何かあるって。
それを探しに来たんだよ。
お前も探してこい、顔出せば芽衣も安心するだろ」
「はい。…あ、あと、友達を2人見つけました」
「あ?友達?他の参加者か」
「えぇと…さっき私とはぐれたとき、きっと皆さん2階を通りましたよね。ということはあの…男の子が亡くなってるの…見ました?」
「………あぁ、あれか。…見たな」
「…そうですか。その、友達はそれを見てショック受けちゃって…ゆっくり後ろからついてきてると思うので、見に行ってあげてくれませんか?」
「………………」



