「星川…、僕帰るね」 「あ、はい」 僕はカバンを取りに教室へ戻ろうと 図書室の出口に向かった 後ろからは楽しそうな話し声が聞こえる 人と会いたくないから 図書室にいたんじゃないか? 図書室にいたら黒木が来るなんてすぐ分かることだ それでも星川はそこにいたいと思ったのか? ………分からない 考えても考えても分からなくなるばかり 僕は嫌になって考えるのをやめた