控え目に甘く、想いは直線的

要さんは二つの口紅と透明のグロスを買った。そして、その買ったものは要さんの車の中で私に渡る。


「ありがとうございます。すいません、また買っていただいて」


「俺が買いたいだけなんだから、気にしなくていい」


お礼を言うだけではなく、何かお礼をあげたい。何をあげたら喜んでくれるかな。

食べ物がいいかな? 好きなものは何かな?


「夕美は好き嫌いある?」


「へ?」


「なんだよ、その返事は? 別に変なこと聞いてないだろ?」


「あ、はい。えっと、ピーマンが苦手です」


私が聞こうと思っていたことを聞かれたからビックリした。ピーマンだと言ったら、要さんは吹き出して笑う。


「子供みたいだな」


「苦いのがダメなんです。そういう要さんは何が苦手ですか?」


「俺は、しいたけかな」


「キノコ類、全部ダメですか?」


「いや、特別しいたけがダメで、他はだいたい食べれる。好きではないけど」


要さんの苦手なものが知れてなんだか嬉しくなった。


「なに笑ってるんだよ」


「いえ、別に。フフッ」