すれ違い、片思い


下山するのが早かったおかげで、夕食もゆっくり、入浴もゆっくり出来た。


でもこれが裏目に出てしまって、あまりにもゆっくり湯船に浸かり過ぎたからのぼせてしまった私。


圭達班の友達には先に部屋に帰ってもらった。


ゆっくり服を着て、大浴場前の休憩スペースでお茶を一杯。



『おいしっ』



思わず声が出てしまった私の背後で



『くっくっくっ、ぶぁっはっは』



笑っているのは・・・大和だ。
こらえてた笑いが一気に吹き出た感じ?



『どうして笑うの?』



ムスっとして振り返り、背後の大和を睨む。



『えっ?ごめんごめんww ちょっと面白くてっ。亜紀ちゃん、右手どこにある?』



大和に言われ初めて気づく。


私、仁王立ちで右手を腰にあててお茶を飲んでたっっ。



『う~っ///』



不覚。ついついいつもの癖で。
家で牛乳を飲むときのスタイル・・・
習慣って、怖い・・・



『亜紀ちゃんってギャップありすぎ。それ無意識やったら罪やで』



意味が分からない。こんな失態をさらしたから?
だから罪になるの?



『誰にも言わないでっ///』



『わかった。じゃあ俺ら2人の秘密な』



少し私に顔を近づけて耳元で囁く大和。


お風呂上がりの濡れた髪が少し艶っぽくて、少しドキドキして一歩後ずさりする。


でもその言葉の後には続きがあって



『秘密にするから、21:00に売店横の休憩所に来て・・・』



『・・・・・わかった・・』



あんな醜態を誰かに話されたくない。ただでさえ大和は口が軽い。

私はしぶしぶOKした。