『ほーい、みんな席着け~』
各々がプチ自己紹介中のザワザワした教室に担任の先生が入ってきて大きな声を出す。
『俺は池本正史。28歳独身。教科は体育、まぁ1年間よろしくな』
担任の池本先生は関西弁で、真っ黒に日焼けした肌とエクボが印象的な男の人。
笑うと見える八重歯が少しかわいい。
なんて思っていると、
『あの先生、かっこいいよね』
と教室のあちこちで上がる女子の黄色い声。
『はいはい。みんなありがとな~。でも残念ながらお前ら高校生は対象外。大学生以上のかわいい知り合いおったら先生に紹介してな』
だと。なんて軟派な先生なの?かわいいと思ってしまった私の気持ちと時間を返してほしい。
『えーっ、先生チャラいーっ』
女子の黄色い声。ふっと、圭の方を見るとつまんなそうに外を見ていた。
先生は
『俺はチャラくない。事実を言ったまでや。まぁ1年間俺をお兄ちゃんやと思って悩みとかあったら何でも相談するように!以上』
『は~い!』
とまた一斉に上がる女子の声。ここは女子校か?と思ってしまうほど。
西谷も他の男子も興味無さそうにそんなやりとりを聞いていた。
でも、楽しいクラスになりそうな予感がする。

