「ねぇ夏休みどーする〜?」

愛衣がお弁当を食べながら、あたしと美羽を交互に見て言った。

期末テストが終わってから1週間、周りみんなが夏休みモードで浮き足立ってるように見えた。

梅雨も明け、照りつける太陽も夏休みを歓迎しているようだった。

「ん〜…とりあえず7月中に1回集まる?」

美羽が提案してくれるけど、あたし7月はーーー……。

「7月はあたし補習があるから、午後からなら大丈夫だよ!3教科も赤点だったんだー。」

言いながら、えへへと笑う愛衣ーーー良かった、あたしだけじゃなかったんだ…。

「3教科も⁈テスト勉強サボったな?繭子は大丈夫だよね?」

ゔ……。

「あ、あたしも……1教科だけだけど。」

「あら。じゃぁさ、2人の補習が被ってる日とかにしない?終わってから遊ぼ?」

「オッケー。じゃぁ補習の予定がわかったら決めよ?」

「うん。」


夏休み…か。

5限目が始まっても太陽の光は休む事を知らず、止まりそうなあたしの思考回路に刺激を与える。