毎日、楽しくてもつまんなくても、時間は平等に与えられ、平等に過ぎていくーーー気がつけば7月、梅雨明けも近づいてきていた。

ゆうちゃんとは、あれから話していない。

美羽とはたまに話したりしてるみたいだけど、今ではあたし達から離れて違うグループの中にいるから、本当に接点がなくなってしまった。

売店でコータローと居る姿もたまに見かけるけど、あたしは気付かないフリをしてやり過ごす。

それでも、耳に入ってくるコータローの音は、あたしの中の何かを揺らす…。


翔矢と雪乃とも、もちろん連絡は途絶えたままーーー。


ぶ厚い雲に覆われて、光が射し込む隙間もない……。


「美羽ー、あたし今日の日本史、全然だめだったぁ。」

「そぉなの?日本史なんて覚えるだけじゃん。」

「そーなんだけどね。」

その覚えるだけが苦手なんだよ…。

自分の記憶力のなさに、情けなくなる。

今は期末テスト真っ最中ーーーあたしは美羽と駅までの道を歩いていた。