《ウソじゃないから。》


あの日ーーーコータローに告られたのだろう雨の日の夜、コータローから届いたメール。

返信をためらって、早3日…。

学校でも何となく避けてしまっていて、売店に行かないようにしたり、居そうな場所に行かなかったり…。

そんなことをしてコータローを避けられる程、あたしはコータローの行動パターンを予測する事が出来ていた。

コータローの音を聞かなくなって、もう3日…。

でもコータローの事は、ゆうちゃんの口から嫌でも聞かされる。

その度に、不思議な気持ちになって、コータローとのあれこれが思い出される。

好きと言われて……存在を気にしすぎているんだ、きっと。

「あれー!繭子、今日も売店行かないのぉ?」

ゆうちゃんが、不思議そうにあたしを見て言った。


シャラ……

あたしの中の何かが、音を立てる。