「あ…ゆうちゃ……。」

学校に着き、靴箱のところでゆうちゃんを見つけ声をかけようとして……あたしの声はフェードアウトしていった。

前に、コータローがあたしを待っていたあの場所で、今朝はゆうちゃんとコータローが一緒にいた。

「清田さん、おはよ。」

「え…?あ、繭子!おはよう。」

コータローがあたしに気づき、それに反応したゆうちゃんが振り向いてあたしに気づき、少し恥ずかしそうにしていた。

「…おはよ。」

何くわぬ顔で軽く手をあげ、スリッパに履き替えるあたし。

朝からテンション落ちまくり…。

自分がうまくいってないから友達の事を素直に喜べないーーー今のあたしがまさにそれ。

カッコ悪い、ただのひがみ。

「ねぇ清田さん…。」

コータローが何か言おうとしていたけど、聞こえてないフリをして教室に向かった。

「…。」


絶対あたし、カンジ悪かったよね……。