「ほーら、寝てたんだ」

課長はしまったというような顔をしてから、私を甘く睨んだ。

「こいつ!」

コツンと私の額を小突いた課長の顔はあどけなくて、何だか7歳も年上だと思えないくらいだった。

課長って、新太と同じくらいの身長だな。

体つきは……新太のがガッシリしてる。

おっと!

私はパチパチと瞬きをした。

新太は、いいの!

全く!あんなヤツ!

加奈ちゃんも加奈ちゃんだよ!

どーなってんだ、あの二人はっ!

私は急にムカついてきたが、それを課長に知られる訳にはいかなかった。