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それから十日。


今日はテスト最終日。


最後の科目は、英語だった。



無事テスト範囲まで教えられたし、テスト中も途切れることなく右隣から筆記の音が聞こえていたから、あまり心配はしていないけれど。


でも少し気になって、チャイムが鳴ったと同時に木林くんの様子をうかがった。



彼は、先生の「筆記やめ」という声に重なるように。




「……終わった―――!!!!」




ばん、とシャーペンを机に叩きつけるように置いて、両手をあげて叫んだ。



「解答用紙後ろから集めて。あと木林うるさい」


指示をしながら注意する試験監督の先生。


教室中から、ばかじゃんあいつ、という笑い声が聞こえる。