風に運ばれて~マシュの想い出~[短編]

その後の私は生きる屍のようになり、毎日、毎日、涙が零れました。

新聞も読まず、テレビも見ず、仕事と食事の時間以外は横になっていました。


「マシュ~」・・・


「マシュ~」・・・


心の中で叫び続ける。

そして、いつのまにか自然に声を出して、あなたの名前を呼んでいる。

あなたの魂が帰って来た日には、壊れていた灯篭が点灯します。





「会いたい・・・姿が見たい・・・マシュ・・・」