この戦いは、リディルを他国へ逃がすことが最大の目的であった。
それが成された今、皇家に歯向かう意思はないことを表明し、これ以上戦火を広げないようにすることがクラウス王が成さなければならないことだった。
だが、この空を蹂躙する魔族たちは。
それを操る魔王は。
『ティル・ジーアの主砲、来ます!』
オペレーターの悲痛な声が響く。
魔王は、何を犠牲にしても、絶対にセルティアを滅ぼすつもりだ。クラウス王の想いは届かない。
ティル・ジーアから、最大級の砲撃が発射された。轟音が鳴り響き、立っていられないほどの揺れがアリアたちを襲う。
「崩れる!」
誰かの声とともに、センタービルにいた傭兵たちは外へと飛び出す。頭上からコンクリートの塊が降ってくるのを、剣士が切り崩し、拳闘士が砕き、魔銃士が軌道を逸らした。
それでも何人かは大きな塊に呑まれた。近くにいた星府軍の兵士も何人か巻き込まれた。
もうもうと粉塵が上がる中、アリアとガルーダは別のシェルター入り口に向かって走っていた。
「我々は任務を果たした! よくやった! 後はとにかく逃げろ!」
そう通達するものの、星府軍の兵士たちはギルドの傭兵たちを追い続けているし、その後ろから、その兵士たちをも巻き込んで飛竜が襲い掛かってきている。
空でも離脱しようとする白い飛行艇を、黒い飛行艇と飛竜が追っている。
更にはティル・ジーアの主砲がまた光を湛え始めていた。
王都へ向かった護衛艦のこともある。アイザック将軍率いる国防軍がそれを迎え撃つだろうが、降伏を宣言した王が反撃を許すのかどうか。
「……やはり、行かねばならんな」
アリアは足を止め、空を覆い尽くす黒い戦艦を見上げた。
彼女は心に誓っていた。
絶対に、守ると。
命に代えても、この国の王だけは。
護ると誓っていたのだ。
アリアはそっと、インカムに手を添えた。
「誰か、この空を飛んでくれる勇気あるパイロットはいないか」
それが成された今、皇家に歯向かう意思はないことを表明し、これ以上戦火を広げないようにすることがクラウス王が成さなければならないことだった。
だが、この空を蹂躙する魔族たちは。
それを操る魔王は。
『ティル・ジーアの主砲、来ます!』
オペレーターの悲痛な声が響く。
魔王は、何を犠牲にしても、絶対にセルティアを滅ぼすつもりだ。クラウス王の想いは届かない。
ティル・ジーアから、最大級の砲撃が発射された。轟音が鳴り響き、立っていられないほどの揺れがアリアたちを襲う。
「崩れる!」
誰かの声とともに、センタービルにいた傭兵たちは外へと飛び出す。頭上からコンクリートの塊が降ってくるのを、剣士が切り崩し、拳闘士が砕き、魔銃士が軌道を逸らした。
それでも何人かは大きな塊に呑まれた。近くにいた星府軍の兵士も何人か巻き込まれた。
もうもうと粉塵が上がる中、アリアとガルーダは別のシェルター入り口に向かって走っていた。
「我々は任務を果たした! よくやった! 後はとにかく逃げろ!」
そう通達するものの、星府軍の兵士たちはギルドの傭兵たちを追い続けているし、その後ろから、その兵士たちをも巻き込んで飛竜が襲い掛かってきている。
空でも離脱しようとする白い飛行艇を、黒い飛行艇と飛竜が追っている。
更にはティル・ジーアの主砲がまた光を湛え始めていた。
王都へ向かった護衛艦のこともある。アイザック将軍率いる国防軍がそれを迎え撃つだろうが、降伏を宣言した王が反撃を許すのかどうか。
「……やはり、行かねばならんな」
アリアは足を止め、空を覆い尽くす黒い戦艦を見上げた。
彼女は心に誓っていた。
絶対に、守ると。
命に代えても、この国の王だけは。
護ると誓っていたのだ。
アリアはそっと、インカムに手を添えた。
「誰か、この空を飛んでくれる勇気あるパイロットはいないか」


