Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「…え」


由羅の顔から笑顔が消えた。


「前に話しただろ?今、志願してるところだって」


由羅は、あの日の会話を思い出した。


竜之助の家に行った帰り、家族や亡くなったお父さんのことをいろいろと話してくれた。

そのとき、竜之助は誇らしげに語っていた…。


“だから俺も、親父みたいに豊川様の下に仕えることが夢なんだっ。二十歳にもなったし、今志願してるところ”