ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】

今までどこかやんわりとしたオーラだった彼女は、いつの間にか説得力のある空気を纏っていた。


俺は動かなかった。いや、動けなかった。



「あなたは、この廃墟を見たときどんなことを思いました?」



形成逆転でもされたような・・・というか実際されてるとしか思えない。彼女が放つ言葉を受け止め、答える側に俺はまわっていた。



「酷いって・・・思ったかな。」


彼女は唇をぎゅっと噛んでみせた。その行動の真意は読めない。


「けど、綺麗だよ。」


ほんの少し、顔が明るくなった気がした。



「俺が今まで生きてきて、その中で見たどんな景色より人より綺麗だと思う。」



俺はいつの間にか、自分の本心を語っていた。本来ならそんなイカれてる発言控えるはずだが。



「やっぱ・・・おかしいよな。綺麗だなんて思うのはさ・・・。」


「おかしくなんて無いですよ。」



彼女の口が、動く。



「むしろ嬉しいです私は。やっぱりおんなじ経験してる人はおんなじ考えを持つんですね。もっとも、心をカケラだけでも持っていればの話ですが。」



おんなじ・・・経験だって?


それって・・・。