気づいたら、20時をとっくに超えていて、泣き止んだ頃には私も神野くんも目が真っ赤になっていました。

「…なんで、神野くんも泣いてるんですか」

「な、泣いてなんか…。わかんねぇけど、勝手に止まんなくなった」

 1回は否定しようとしたけど、結局認めてくれました。
 どこか照れている神野くんはなんだかかわいいです。

 でも、こんな風に一緒に泣いてくれる人がいるなんて思いもしませんでした。
 神野くんは本当に優しい人なんですね。

「…晴野、俺、変わらねぇよ」

「え?」

「だから、友達でいてくれるか」

「…それは、私のセリフです」

 神野くんは笑うと、ふと公園の入り口に視線を向けて固まりました。

 はて、どうしたんでしょうか。

 神野くんにならって私も入り口を見ると、一緒に固まりました。