「本当は、先に俺に夢中になって欲しかった。それから好きだって言いたかったんだ。何となく流されて付き合うんじゃなくて、しっかり俺を好きだと自覚した乃愛と、付き合いたかったから」

愛児は続けた。

「乃愛、俺はお前が好きだ、もうずっと長く」

私は愛児の胸を叩いた。

「バカ!バカバカ!なんでもっと早く言ってくれなかったの」

愛児は私にチュッとキスをしてから、息がかかる距離で言葉を返した。

「お前を見ると緊張したし、断られるのが怖かったんだ」

私は僅かに首を振った。

だって信じられなかったんだもの。

全身イケメンの愛児が私を見て緊張?