夢中にさせてあげるから《短編》番外編追加

「まあ、そーだな。乃愛の次に輝いてる星だ」

「うっ、うわあああんっ」

「ば、ばか、泣くなっ」

私はバラで顔を隠した。

「だって、だって……!」

泣き顔を見られたくなかったのに、ヒョイッとバラを私の手から取ると、愛児は身をかがめた。

それから切れ長の瞳を甘やかに光らせ、清潔そうな口を開く。

至近距離から彼は私を見つめていて、私はドキンと胸が弾んだ。

「乃愛」

「は、い」

「これからもずっと俺は、お前に夢中だから」

意地悪で、俺様で、気が短くて。

全身イケメンなのに、私にこんなことを言ってくれるなんて。

少しだけ、少しだけ、自惚れてもいい?

彼にだけ。

それから、今だけ。

私は愛児の瞳を真っ直ぐに見つめて微笑んだ。

「うん、夢中にさせてあげるから。これからもずっと。愛児、愛してる」

もう、星空は見えなかった。

柔らかな彼の唇と、大好きな温もりが心地よくて私は眼を閉じてしまったから。


★★★おわり★★★