「カフェやってまーす! 来てくださいねー!」 学園祭が始まって、私はチラシ配りをすることになった。 あぁ、どうか知り合いに会いませんように! 「あれ?里田さん?」 聞き覚えのある声に振り向くと、そこにいたのは佐野くん。 図書室でのことがあって、少し苦手な人。 「あはははっ そんなに身構えなくてももうあんな事はしないよ」 正々堂々戦うって決めたし、と言いながら爽やかに笑う佐野くん。 あんなことが無ければ、いい友達にはなれたのかな……